沖縄の気になる琉舞写真

沖縄の気になる琉舞写真


3回に渡って琉球舞踊古典女七踊りについて書いたが、実は、琉球舞踊の写真をいろいろ見たり調べたりしていると、舞台上で踊られている写真か、または楽屋や室内で撮られた写真しかないことに気づいた。

つまり、屋外で撮られた琉舞写真はなかなか見当たらないのである。

もちろん、屋外イベントの一環で琉舞が踊られている場合はその写真が撮られていたりもするが、せっかくのきれいな沖縄の自然や雰囲気を背景に撮った琉舞写真がないのである。

というわけで、そういう写真を撮ってみようと思い立った。
自分が撮るならやっぱり女七踊りだ。それぞれの踊りの内容を調べ、踊りの流れや型を知り、それぞれの踊りに合いそうな若手の舞踊家さんと沖縄の場所を独断と偏見で選び、撮ってみることにした。

撮り始めて分かったのは、どうやら琉舞の写真を屋外で撮ることにはいくつか困難が伴うことである。

まず、メイク、髪結い、着付けが大変なこと。屋外で撮る場合はどこかで準備をバッチリしなくてはならない。撮影場所の近くに準備できるような場所はない。

そして、琉舞のときに着る紅型。本物の紅型に直射日光や海の潮風をあてたり、裾を汚したり、ましてや雨に濡らしてしまうなどはもってのほか。これが一番の難点かもしれない。
幸いと言うべきか、紅型にはイミテーションもあるので、それならなんとかOKになる場合もある。

さらに、風。沖縄は風が強いため、衣装がかなりパタパタとはためいてしまう。もちろんそれがいいところというか、屋外で撮る醍醐味でもあるのだが、着付けを常にベストの状態に保つのは難しい。

それ以外にも、舞台用のメイクである白塗りは、自然の前だと違和感があるので考える必要がある。アップで撮ってもあまり違和感のないメイクにする必要がある。

また、特に琉球舞踊界の人間でもなく、沖縄の生まれ育ちでもなく、琉球舞踊家に大勢知り合いがいるわけでもない自分が、舞踊家の方々にモデルになってくださいとお声がけするのはかなり気を使う。どこの馬の骨か分からないアマチュアの自分に、果たして何人の人が撮らせてくださるのか。依頼したり撮影時に指示を出すには、踊りに関する知識もある程度必要である。

などなど、挙げればきりがないが、それでも撮り始め、現在順調に1つ1つ進めることができている(2019年3月現在で5つの踊りを撮影済み)。踊っている写真だけではなく、それぞれの踊りの内容を表すようなイメージカットも撮っているため、踊りに対する自分個人の解釈もかなり入っていると思うが、踊りと舞踊家さんと撮影場所、そして天気がバチッとはまったときの感動はこの上なくすばらしい。

というわけで、自分の腕では踊りの何をどこまで表現できているか分かりませんが、屋外で撮った琉舞写真を<こちらのウェブサイト>にあげていますので、ご興味のある方は一度見てみてください。順次アップしていく予定です。

以上、沖縄の気になる琉舞写真でした。




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