空港からはどうやって?!
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空港からはどうやって?! 見つからない。 空港まで我々を出迎えに来てくれるはずの、ホテルからのハイヤーが見あたらないのである。アローシャが手配してくれたはずのハイヤーが。
我々はまだコロンボ空港を出て30メートルの地点にいる。見えるものといえば、我々の前に立ちはだかった小太りのおっさんの出っ張った腹だけである。 「ホテルはどこだ?」。いきなりそのおっさんは聞いてくる。 いや、だからホテルからハイヤーが来るはずでね、それを今探しておってですね、と言っても「ホテルはどこだ?」の一点張り。 万が一ホテル名を言ってしまうとムリヤリこやつのタクシーに乗せられるハメになると思い、こちらはだまりこくってしまった。
・・・と、とりあえず、ホテルに電話してみよっか・・・。 こういう時こそ国際ローミング仕様の我が携帯電話が役に立つのである。
ホテルのフロントにつながった。今空港に着いたばかりだ、ハイヤーが迎えに来ているはずだが見つからないよ、と言うと、空港を出てすぐのところにうちのオフィスがあるよ、と言われた。 オフィスがある? オフィス、オフィス、ホテルのオフィス・・・、あ、あった。目の前に。そして先ほどこのオフィスから出てきたのが、今目の前にいるぶっきらぼうなおっさんであった。 なんやねん、あんた担当かいな。いきなり「ホテルはどこだ?」じゃ分からんでしょうに・・・。 彼のハイヤーに乗り、ようやくホテルへと向かった。
真夜中のスリランカ。ハイヤーの窓から見えるものといえば・・・。 白色のブッダの坐像、そしてこれまた白色のマリア像。何分かおきに道路わきにあるのを見る。スリランカは仏教だと聞いていたが、なかなかキリスト教の布教もさかんなようである。そしてライフルを持った軍人たちが要所要所で我々のハイヤーを止め、運転手の免許証を確認したり、我々の様子を確認したりする。こんなに厳重な警備をする国は初めてだ。
そして空港から1時間、現地時間の夜中2時過ぎ、ようやくトランスアジア・ホテルに到着した。 明日はここでアローシャとだんなさんであるダミンダの結婚式が行なわれる。日本人は私たち以外にも、アローシャの会社の同僚や知り合いなどが出席する。
空港で偶然会った、アローシャの同僚の日本人たちも別のハイヤーで到着した。皆でチェックインを済ませ、じゃまた明日、と別れた。 この時、日本時間でいうと朝6時。前日起きたのが朝4時半。 分かってはいたが、やはり遠かった。
まだ飛行機に乗っている感じがするためか、明日結婚式? 本当に今スリランカにいるの? と、妙に実感がわかないまま、何かふわふわとした感じで部屋に到着した。
翌朝までのほんの数時間の眠りに就いた。
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