気楽な台湾


翌日、台湾の高雄へ飛ぶためにホテルからマカオの空港へと向かった。
正直、マカオの空港職員の対応はあまりにもイマイチだった。

スーツケースをX線検査に通そうとしたのだが、乗客らしき人が誰も並んでおらず、何の案内も指示もないため、自分で勝手に入れていいのかもわからない。係員らしき人が近くに7、8人もいるのだが、まったくこっちを見ておらず、携帯を見たり他の人と話していたり。

どうやらスーツケースのX線画像を確認するらしき人は所定の場所に座っているようなので、自分でよっこらしょと通してみた。画像を見ていたらしい係員が何も言わないので、出てきたスーツケースを持ってカウンターに行こうとすると、何やら話しかけてくる別の係員がいる。どうやら英語が話せないようで、ひたすら中国語で話しかけてくる。らちが明かず、終いには「こっち来い」とジェスチャーで手招きされたので、スーツケースを持ってついて行くと、中を開けろとジェスチャーする。言われたとおりに開けて、何が問題?と聞くと、ニヤニヤ笑いながら中国語で何か話してくる。周りに5人も6人もいる係員たちも、あざ笑うかのよう。中国語が分からないのをさげすんでいるようにも感じる。なんとも嫌な雰囲気である。

すると一人が「ワイファイ」と言う。どうやらスーツケースに入れてはいけないWi-Fi関連の機器があるということか。乱雑にスーツケースの中をまさぐられるので、分かった分かったと言いながらこちらで多分これだと思われるもの(Walkman)を出した。それだな、という感じの係員。取り出した自分はそれを機内持ち込み用のバッグに入れて、スーツケースを閉めたのだが、もう係員たちはおしゃべりや自分の携帯に夢中だ。誰からも何の指示もないので、もういいのかなと思いそのままカウンターに行こうとすると、「おいおい、もう1回X線通せよ」とばかりに人をアゴで指示する係員。

もう1回入れるためには、まったく仕事をしていない係員たちが群がっている所を通って元に戻らないといけないため、スーツケースを転がしてそこに向かったのだが、誰もよけようとしない。仕方ないから遠回りして、またX線に入れて、出てきたスーツケースを持ってカウンターに行った。

あの7人も8人もいる係員たちは一体なんのためにいるのだろうか?

正直、マカオのタクシー運転手も対応が良くなかった。まぁ、日本のサービスが良すぎると言えばそれまでだし、そんなの海外で期待していないが、ラスベガスを超えるようなお金が動いている大観光地でこの対応はマズすぎるのではないか?と思われる。

そこそこ気分を害しながら、飛行機で約1時間半、台湾の高雄に着いた。

台湾は今まで、台北、台中を訪れており、高雄は台中に行くときに少し寄ったぐらいだった。高雄は台湾第2の都市、かなりの都会だが、台北と比べるとまだまだ田舎の雰囲気も残っている。

地下鉄を乗り継いでホテルに到着。すぐに、海沿いにある芸術特区に向かった。港の倉庫群がアートな街になっているのである。倉庫がオシャレなショップになっていたり、公園にさまざまなオブジェが置いてあったりする。香港やマカオの空気の悪さに比べると、この公園の清々しいこと。もちろん香港やマカオにも魅力があるのだが、少しのんびりするには台湾のほうがいいかもしれない。

そして台湾の良さと言えば、やはり人が優しいことだ。
親日ということもあるのかもしれないが、道やお店の前で迷っていたりすると、かなりの確率で誰かが声をかけてくれる。どこに行きたいんですか、何を食べたいんですかと。もちろん英語や日本語ではなく台湾語の場合もあるが、教えてくれたらあとはスッと自分の用事に戻る。日本人を助けることはあまりにも普通のことのようである。

そして、前回少しだけ高雄に寄ったときに行ったお店なのだが、今回もそこに絶対行きたい!とばかりに、お腹をすかせて訪れたのはここ!港の芸術特区から歩いて10分の「鴨肉珍」!

とにかくここの鴨飯は絶品!お昼時には地元の人と観光客で行列になっているが、回転が速いので少し待てば大丈夫。高雄に行ったらこのお店に行くことをお勧めします。

台湾では何を食べてもおいしい。魯肉飯や牛肉麺、もちろん飲茶もおいしい!味が濃いものもあるが、胃もたれしない。そしてデザートには台湾かき氷や豆花!タピオカミルクティーも日本の半分以下の値段で買えるのである。

最高においしい鴨飯をたいらげ、次は龍虎塔というのが建っている蓮池譚へとUberで向かった。
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高雄の観光地めぐり