台北編


台北は都会である。
ただし、人、車、バイクは多いが、スリに遭うとか、ぼったくられるとか、そういった危険性は少なく、とても安全である。地下鉄も走っているし、タクシーやUberを安全に利用することもできる。言葉が分からなくても、看板や標識の漢字を見てなんとなく推測できたりする(どうしても人とコミュニケーションを取らなくてはならない場合は筆談も可能だったりする)。

台北で個人的に好きな場所は、タイペイ・アイ(臺北戲棚)だ。ここは劇場であり、京劇を観賞することができる。日本語の字幕も出るのでより楽しめる(翻訳や表示タイミングが?という場合もあるが…)。雑技や台湾原住民による歌舞が披露されたりもすることもある。気軽に伝統芸能を楽しむにはもってこいの劇場だ。

そして、蒋介石を顕彰する施設である中正紀念堂もおもしろい。中国の伝統的な宮殿陵墓式の建物、広い庭園、そして衛兵の交代式を見ることもできる。歩き疲れたら、敷地内の國家音樂廳の下にあるカフェ「春水堂」に寄ると楽しい。春水堂はタピオカミルクティーを最初に開発したお店と言われている。独自のドリンクの翡翠レモンティーや、鉄観音入りのお茶菓子を楽しめる。

そして食事と言えば、鼎泰豊(ディンタイフォン)!本店が台北にある上海料理のお店だが、ここは何を食べてもおいしい‼とにかく有名なお店なので行列になるのだが、待つだけの価値はある。時間に余裕をもって行くことをお勧めする。

さらに、台北市内から車で1時間半ほどかかるが、かの有名な九份もすばらしい!『千と千尋の神隠し』のモデルとなったとも言われる町であり(あちこちにそう言われる場所があるが…)、他にはないノスタルジックな雰囲気の町並みを歩いて回れる。昔のたたずまいをそのまま残した、まるで映画のセットのような世界に浸れるエリアである。ここも最近は観光客がかなり多いのであまりゆっくりは見られないかもしれないが、本格的にお茶を楽しめるお店もあったりするので、眼下の町並みを見ながらお茶を楽しむのが最高である。

台湾では、以前は現地のおじいさんやおばあさんに日本語で話しかけられることも多かったようだが、日本統治時代に日本語を習ったそのような人たちもどんどん少なくなっているのか、自分が行った時には日本語で話しかけられることはなかった。逆に若い人で日本語を話せる人が増えているようだが、一般的には英語も日本語もそれほど通じない印象である。しかしとにかく安全に楽しめるし、海外初心者にもおすすめの場所である。

次回は台湾南部の街、その名も台南について書いてみよう。
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番外 -台南編-