マカオと言えば世界遺産


自分たちがウロウロしていたのは、ブロードウェイマカオというホテルだった。
ホテル内で食べると高いので、外を歩いてみることにした。幸いなことに、このホテルのすぐ近くにはレストランが並ぶ小道がある。中華料理のお店に入ることにした。

マカオは元々ポルトガル領だったため、ポルトガル料理のお店もある。この界隈では見つけられなかったので、できれば明日、見つけたら入ってみよう。

まったくはずれのない、おいしい中華料理をたいらげて、ホテル間を巡回しているバスで帰った。ここでもかなり待たされたが(本数があまり多くない)、あとは寝るだけなのでイライラすることもなく、車窓からきらびやかな各ホテルを見ながら、自分たちの宿泊しているハイアットまで帰った。

そして次の日。この日は朝から世界遺産を見に出かけることにしていた。
実はマカオには、22の建造物と8つの広場、合計で30か所もの世界遺産がある。今日はそのうちの1つ、聖ポール天主堂跡を見に行くつもりである。

聖ポール天主堂跡。。この天主堂は西暦1602年頃に建てられたものであり、当時はアジア最大のカトリック教会だったが、1835年に台風時の火事で焼失。現在はファサード(建物正面部分のデザイン)のみが残っている。

その天主堂跡に一番近いと思われるホテルまでバスで行った。そこからは歩いておそらく15分ぐらい。

歩いていくと、まずは民政総署の建物があった。これはマカオ特別行政区の役所であり、このあたりには非常にカラフルなポルトガル風のビルが建ち並んでいる。そして、聖ポール天主堂跡のほうに向かってさらに歩いていくと、その途中にもこれまたカラフルな教会があったりする。このあたりの風景は中国ではなく、完全にポルトガルの雰囲気である。

この時期は日本のゴールデンウィーク、そして中国でも連休にあたるため、天主堂跡に近づくにつれて観光客がかなり多くなってきた。天主堂跡に向かうためには緩やかな登りの小道を上がり、最終的には階段を上っていかなければならないのだが、だいぶ手前のほうで完全に人がぎゅうぎゅうになって進めなくなってしまった。

こんな満員電車のような状態で天主堂跡まで上がっていくのか。。 そんなん無理…。

そこで、人をかき分けかき分け、なんとか横道のほうに入り、別の道がないかとスマホで探してみることにした。どうやら、みんなが通ろうとする道以外にも、細い道を蛇行しながら行けば天主堂跡まで辿り着けそうだ。

満員電車のようになっている道をはずれ、横道のほうに入って行った。

横道に入ると急にマカオの人々の生活が感じられる町並みがあり、道端では食べ歩きにちょうどいい肉まんのような食べ物が売られていたりする。細い路地に立つ建物は中国風のものがあり、またポルトガル風のものもある。絶妙に混ざり合っている感じがとてもユニーク。歩いている人はほとんどおらず、こちらの道を歩いて完全に正解だった。

マカオの人の生活を感じながら、狭い階段を上がったりしていると、不意に聖ポール天主堂跡の真横に出た。見上げると、写真で何度も見たあのファサードがどーんと立っている。
その姿は感動的である。

そのファサードに近づくためにまた階段を上り、とうとう目の前まで来た。よく見ると、ファサードの所々に、いくつかの像が飾ってあったりする。キリスト教の聖人の像だろう。このような建造物がマカオの生活通りのすぐ横にどーんとあることにも驚いたのだが、このファサードのあたりは小高くなっているため街を見渡すことができた。ふと見ると、少し離れたところに奇怪な形のビルが建っている。ホテル・リスボアの別館、グランド・リスボアだ。

もう少しこの辺りの雰囲気を楽しみたい気もしたが、とにかく人が多すぎるため、また横道に入って行って今度はあの奇怪な形の建物、グランド・リスボアを目指すことにした。

向かっている途中、お腹が空いていることに気付いた。よし、今日のランチはポルトガル料理や!とばかり、レストランがありそうな小道を歩いていると、すぐに見つかりました、なんだか雰囲気よさげなポルトガル料理のお店が!

入口の間口が狭く、奥に細長い形のお店だったが、少し暗めの雰囲気でなんだか洞窟にでも入っていくようで面白い。お客さんは西洋人が多かった。一番奥の席に案内され、Duck Rice(鴨飯)とCod fish with cream(タラのクリーム煮)を頼んだ。

とてもアジアにいるとは思えない雰囲気。両方ともとてもおいしかった!大満足!!
マカオに来たなら一度は食べてみてください、ポルトガル料理。おすすめです。

お店を出て、重たくなったお腹を抱えながら老舗のカジノホテル、ホテル・リスボアへと歩いて行った。
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