沖縄の気になる食材


今回は、沖縄で普通に食べられる沖縄独特の食材について書いてみようと思う。そこらへんのスーパーで買えるものである。

まず、最近では本土のほうでもメジャーになってきた「ゴーヤー」。スーパーに並んだゴーヤーは、ボコボコの表面なのにツルツルしていてテカテカで、まるで作り物(サンプル?)みたいに見える。とても食べられるようなものには見えないが、チャンプルーにして食べればとてもおいしい。

昔は沖縄からの持ち出しが禁止されていたのだが、ゴーヤーに付着している害虫のウリミバエの根絶の成功により、1990年から(八重山産のものは1993年から)県外への持ち出しが可能となった。

ひょっとすると沖縄では年中食べていると思われているかもしれないが、ゴーヤーにももちろん旬があり、夏にスーパーに並び、冬場は手に入らない。沖縄料理のお店では、観光客のために年中出せるように冷凍保存してあるらしい。

ちなみに、「ゴーヤ」ではなく「ゴーヤー」である。そのへん、沖縄の人は気になるようなので県外の方はご注意ください。。

そして「パパイヤ」。果物ではなく野菜として、未完熟の青いのを千切りにしてサラダなどにして食べる。味もにおいも主張がなく、普通においしく食べられる

それから「田芋」。沖縄の人は「ターム」とか「ターンム」とか言ったりするが、甘みのある白い芋で、田楽にしたり、揚げて田芋パイにしたりして食べる。甘いのでお菓子に利用することも多く、ブルーシールにも田芋のアイスがある。個人的に田芋が大好きで、近くのスーパーで売っている田芋パイはしょっちゅう食べている。

そして「モーイー」。県外の人は聞いたことがないかもしれないが、これは瓜の仲間(アカウリ)で、千切りにしてサラダなどにして食べる。冬瓜もシーズンになるとスーパーに大量にならんでおり、とにかく瓜関係はかなりよく食べられているようである。

「ナーベラー」。これはヘチマである。ヘチマを食べるのかと思うかもしれないが、味噌煮にして食べるととてもおいしい。ヘチマの味噌煮を「ナーベラーンプシー」といい、沖縄料理のお店にはよくあるのでぜひ食べてみることをお勧めする。

「フーチバー」。これはヨモギのこと。沖縄そばに薬味として入れてもおいしい。こちらでは山羊肉を食べるが、フーチバーと一緒に食べると山羊肉の臭みが消えてさらにおいしく食べられる。ちなみに「山羊肉」は専門の料理店もあり、山羊汁やさしみとして食べられる。においはあるが滋養強壮にはとてもいいらしい。お祝いのときなどに食べるのが習わしのようである。

「ポークランチョンミート」。いわゆるスパムと総称して呼んでいるが、「SPAM」というのはアメリカのホーメル社の製品で、沖縄には他にもデンマークの会社が作っている「Tulip」なども売っている。
玉子焼きと一緒におにぎりにはさんだり(ポーク玉子おにぎり)、チャンプルー料理などに入れて食べる。ちなみにデンマークではランチョンミートは国内でほとんど販売されておらず、ほぼすべてが輸出用で、No.1の輸出先は沖縄とのことである。

そして、忘れちゃならない「沖縄そば」。こちらで「そば」と言えば、ほぼ100%沖縄そばのことである。沖縄の年越しそばは、あのそば粉でできた一般的な日本そばではなく沖縄そばを食べる。また、一口に沖縄そばといっても、宮古そば、八重山そばもあり、本島でも地域によって平たい麺やちぢれ麺を使うなど、それぞれが微妙に違っていて、それぞれの麺が袋にパックされて、そばのだしとともにスーパーで売られている。

ちなみに、日本の公正取引委員会では、そば粉を使用しないものは「そば」と呼んではならないとしており、その昔、そば粉を使っていない沖縄そばは「そば」と呼んではならないとされていた。しかし、県民に昔から伝統的に親しまれてきた「沖縄そば」の呼称を存続させたいという運動が起き、1978年に公正取引委員会から正式に「沖縄そば」の呼称認定を受けたため、現在でも「そば」の呼称が使われている。この認定を受けた10月17日は「沖縄そばの日」となっている。

というわけで、今回沖縄独特の食材について書いてみた。まだまだ他にもあるので、また機会があれば書いてみたい。

以上、沖縄の気になる食材でした。
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