沖縄の気になる闘牛


沖縄本島では、特にうるま市が闘牛の盛んなところである。闘牛といってもスペインのように闘牛士が出てくるようなのではなく、牛と牛が角を合わせて闘うやつである。うるま市には闘牛専用のドーム施設まである。

すでに何度か見に行っているが、なかなかおもしろい。牛は殺し合うことはなく、どちらか一方が戦意を喪失して相手にお尻を向けて逃げ出すと終了である。文字通り背走するわけである。

牛はそれぞれ角の形が微妙に違う。この角のタイプは次のようにジャンル分けされている。

タッチュー:角がほぼ真上に生えている
トゥガイー:角が垂直に近い状態でカーブして生えている
ヒラー:両方の角がかなり開き気味に生えている
ボーヌー:角が横一直線に生えている
カブラー:角が水平から下向きに曲がっている
ヒーゲー:左右の角が非対称にいびつに生えている

そして、それらに応じて得意な攻め方というのが変わってくるのである。

牛は、一度負けた相手には二度と勝てないという。こいつには勝てないということを本能で覚えてしまい、その本能を覆すことはほぼできない。だから一度負けると戦場を変えるために、これまた闘牛の盛んな徳之島の牛とトレードされたりする。ところがまれに、一度負けた相手と再戦して勝つことがあるという。闘牛ファンがひっくり返る瞬間である。

闘牛は1日で10試合以上行われることが多いのだが、中には1トンを超える大型牛の闘いもあり、迫力があって飽きずに見られる。勝敗がつくまで40分以上かかるような場合もあれば、闘う前から片方が相手に恐れをなして背走する場合もある。また中には闘いが始まらないときもある。つまり両者とも相手を見ても闘おうとせず、戦意が沸かず、牛がお互い闘牛場でボーっと立っているときがあったりする。その場合は試合終了、不戦という扱いになる。この辺はやはり動物、当日の現場で何が起こるかはわからない。

最近では闘牛女子というのもいるらしく、人気が上がってきているようである。もし沖縄に来てたまたま闘牛がやっていたら、ぜひ見に行ってみることをおすすめします(通常は有料です)。
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