印刷に向けた手順


写真のデータをUSBに入れ、作っておいたサンプル本とともに出版社に送った。このサンプル本は、これ以降の出版社とのやり取りでとても役に立った。つまり、全体的にどのような写真集にしたいのか、写真の明確な順番、各写真のトリミングが一目でわかってもらえるのである。

そして、まずは各写真のCMYKへの変換、その後の色の微調整が始まった。本来ならすべての写真の確認をしたいところだが、色の出具合を確認するためには本番の印刷に近い状態で印刷する必要がある。その印刷にはなかなかの費用がかかってしまうのである。全ページを印刷して確認するとなると、これまた何万円もの追加出費になるので、どうしても確認したい数枚の写真だけ、出来栄えを見させてもらうことにした。

しかし、その印刷のために、もう1つ決めておかないといけないことがあった。それは、どのような紙質にするかということだ。アート、マット、ヴァンヌーボなどの紙質があり、色のりや発色が違う。そこで書店を渡り歩き、現在販売されているさまざまな写真集の紙質と発色を確認してみた。昔の写真集はアート紙が多いようだが、最近のはマット紙、さらに高価なヴァンヌーボを使っている傾向があるようだ。そこで琉球舞踊の写真集もマット系の紙でいこうかと考えていたのだが、実際に琉球舞踊の写真をいくつかの紙に印刷してもらい比較したところ、紅型の色などトータルで良かったのがアート紙だった。

さらに、この出版社にはスーパーハイビジョン印刷という手法があり、色が鮮やかに出るという。料金が割高にはなるのだが、紅型の色を美しく見せるためにこの印刷方法を選んだ。

その後、色を調整してもらった各写真を簡易的に印刷してもらい、こちらの意図する構成に並べ、掲載する各踊りの歌詞などの確認を数回のやり取りで行う。そして、お得感を出すためにポストカードを付けることにした。もちろん、これについては別途費用がかかる。写真集の見返しページの部分に貼ってもらうという手作業のコストも支払いに追加される。

これで決まり!となり、出版社のほうで複数人による最終チェックが入り、スーパーハイビジョン印刷を実行。そこから製本完了まで1か月ほど待つことになった。
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