第2章 思い出せないフルーツ
朝、目覚ましが鳴る前に目が覚めてしまった。ヨメさんもほぼ同時に目が覚めたらしい。
早々と朝食のバイキングへと向かった。
昨日のフライト疲れ、そして午前2時半の就寝、そんなものにくじけるほど我々は老いてはいないのである!
さすがに五つ星、色んな料理が並べられてあり、シェフもいてその場で麺類や卵料理なども作ってくれる。フルーツもたくさん盛られている。沖縄でしか食べたことのないドラゴンフルーツもある。
あまりにも快適な食事を済ませ、出かける準備をした。今日は一日、街を散策しよう!と決めていたのである。
ホテル前からタクシーを拾い、街で開かれるサンデー・マーケットへと向かった。
15分ほどで街の中心、ガヤ・ストリートへと到着。
路上に店が並び、木彫りやアクセサリー、服にCDにジュースにその他日用品など、ありとあらゆるものが並んでいる。そしてあちこちからドリアンのにおいが漂ってくる。マレーシアの一般庶民から我々観光客まで入り乱れてのそぞろ歩き。
やはり暑い。この暑さと猥雑さ、これぞ東南アジアの醍醐味である!
しばらくするとヨメさん、なにやら可愛らしい腕輪を見つけた。つけてみるといい感じ。早速購入することにした。10リンギットであった。(1リンギットは約34円ぐらい。)
またしばらく歩いていると、見たこともないフルーツを目撃した。白くて所々ピンクがかった小さいフルーツ。
ヨメさんによると台湾でよく食べたらしい。
「え〜っと、なんやったけなこのフルーツ。え〜…」。
ヨメさんにはよくあることだが、名前が思い出せない。
「え〜っと、ん〜っと…」。思い出すのを待っていては日が暮れてしまうので、とりあえず買ってみることにした。
だいたいみんなキロ単位で買っているらしい。それでもほんの数リンギットのようである。私たちは1個だけ買おうとしたのだが、失礼かと思い、2個にした。(それでも2個?)
すると売り子の女の子が何やら困っている。やはりたった2個だけで売るなんてことはないらしく、値段をいくらにすればいいのか困っているようである。
そばにいたお母さんらしき人に聞くと、「For free.」と言う。これあげる、無料でいい、というのである!
え? まじっすか?
かわりに何かあげようと思ったが何もなく、ただ「サンキュー」とだけ言ってもらってしまった。
デパ地下の試食じゃあるまいし。しかも売り物で試食か?
そのフルーツはただ洗って食べるだけとのこと。ミネラルウォーターを1リンギットで買い、早速洗って食べてみた。ほんのり甘くておいしかった。
どうやらマレーシア人(コタ・キナバル人?)は、大らかで親切なようだ。マーケットを歩いていても、ココで買えとかコレヤスイヨとか、そういったうっとうしい勧誘も一切ない。
気にいった! 街に出て30分、すでにかなり好印象である。
時間はちょうど正午になっていた。サンデー・マーケットもそろそろおしまいである。
その謎のフルーツを食べながらベンチに座り、次はどこに行こうかとヨメさんと二人して地図を眺めていた。
どうやらすぐ近くに、セントラルマーケットやデパートなんかがあるらしい。
とりあえずそっちの方向に歩いていった…。
次回、「感じのいいピッタリマーク」へと続く…。
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