カウントダウン!!


大晦日は朝からKLCCに行った。ここはKLの一大ランドマークとなっている、ペトロナス・ツインタワーズがそびえ建っているのである!!

地下鉄で向かい、ツインタワーズ最寄駅から地上へ出た。すぐ近くにあるはずなのによく分からない。ほぼ90度に近いような姿勢で見上げると、どうやら目の前のビルがツインタワーズのようだ。近すぎてよく分からない。仕方ないので逆に離れて行って、なんとかそのタワーの形を確認。ようやく写真に収めることができた。

このビルの下というか間には、スリヤKLCCというデパートがあり、それはもうお高いお店がドップリと入っている。正直、一般庶民には手が出ないんじゃないかというほどのお値段。ブランドもんである。日本人観光客でも二の足を踏んでしまう。
しかしここで意外に安くておしゃれなマレーシアオリジナルの、自然から着想を得て造ったという商品を売っている店があった。そこに、なかなかおもしろい色と形をしたカップがあった。興味をそそられつい買ってしまった。これはそれぞれの実家へのおみやげにしよう。

そしてお腹が減ってきた我々はこのスリヤKLCCで昼食をとることにした。
さぁ、あれをたのんでみるか、あれを。我々が前回、コタ・キナバルに行った時に大好きになった、甘くておいしいあのドリンクを! そう、テタレ!!

出てきたテタレを飲む。うん! おいしい! ・・・ん? ちょっと味違うか? ただのミルクティー? いや、確かにウェイターはテタレを持ってきた。そうか。なるほど。

コタ・キナバルのものとは少し味が違うのかもしれない。おいしいのはおいしいが、コタ・キナバルのほうがもっとおいしかった気がする。ただの気のせいかもしれないが。

そして出てきた料理もやはりとてもおいしかった。本当にマレーシア料理は問題なく食べられる。それでも・・・。なぜだか分からないが、コタ・キナバルで食べた料理のほうがもっとおいしかった気がする。何が違うのだろう? 期待が大きすぎるのだろうか?? いや、だからと言って味に問題があるわけではない。大変おいしいのである。

ここのレストランで初めてタバコを吸っている人を見た。どうやら観光客(日本人か中国人)らしい。するとその隣のテーブルに座っていた人が店員を呼び、スモーカーの方を指しながら「ここノンスモーキングじゃないの?」と聞いている。すると店員、スモーカーを注意するのではなく、スモーカーを嫌がる人を別の席へと移動させた。争いごとに発展しそうなことは好まないのか?

どちらにしても、スモーカーを嫌う環境はありがたい。マレーシアではお酒を飲んで酔っ払う人もおらず、非常にその点は過ごしやすい。

この後、ブキッビンタンという繁華街に行ってみた。ここはデパートが大量に建っており車も人通りもとても多い。ウロウロしているうちにアスファルトの照り返しなのか、妙な暑さにやられてしまった我々は、ホテルに戻って休憩することにした。

ホテルの部屋ではNHKを見ることが出来た。今日は大晦日。我々はヒルトンのベッドに寝転びながら、紅白歌合戦に見入ってしまった。日本とマレーシアの時差は1時間。マレーシアの方が一時間遅い。最後まで見てから出てもカウントダウンには間に合うのだが、眠くなってきたのでやばいと思い、紅白を途中で切り上げ独立広場へと向かうことにした。

モノレールで二駅。駅を出ると近くのモスクがライトアップされていた。ディズニーランドのアトラクションのようにも見える。道を歩く人々はみんなラッパのようなものを持っており、時々「プヮ〜!」と吹きながら歩いている。

独立広場の方向がよく分からなかったが、人の流れに乗って歩いていると不意に広場に出た。ここもライトアップされていて、大晦日の独特の雰囲気を演出している。

ステージでは何やらイベントが催されており、大量の人が群がっている。カウントダウンまでにはまだ1時間以上あるからと、近くのインド系チェーン店・NASI KANDARという大衆食堂のようなところに入った。

入るとすぐに店員が、「チキンにチャーハン、ラムにサンドウィッチ、どれにする?」と聞いてくる。店員に勧められるままにラムチョップとチャーハン、ついでにジュースもたのんだ。インド系ということで非常にふてぶてしくぶっきらぼうなウェイターもいるが、話してみるとそうでもない。案外気さくなのである。笑顔1つ見せない気さくさ。不思議なサービス精神である。

食べ終えて再び独立広場へと戻った。11時45分。一体どっちの方向に花火が上がるのか分からない。すると、群がっている人々が同じ方向を向き始めた。そっちが花火の方向のようである。視線の先の方には高層ビルが建っており、どういう仕組みになっているのかは分からないが、そのビルが電光掲示板のように文字や絵を映し出している。

と、小雨が降り出した。果たして花火は上がるのだろうか。すると、突然カウントダウンが始まった! ビルに数字が映し出される。10、9、8、7・・・。全員が声を上げてカウントを始めた! ・・・3、2、1、0! 

ドーンと花火が上がった! 人々は拍手喝采である。ドンパチ、ズドドーンと続けて激しく花火が上がる! ここはニューヨークではないため、人々が抱き合ったりキスしたりはしないが、みんなこの新年の瞬間を声をあげて祝っている! そしてなんといってもマレーシア、はしゃいではいるが整然としている!!

我々は一生懸命、花火を写真に収めた。きれいである。すぐ終わるのかと思っていたが、けっこうな数が上がる。なんとか小雨でおさまったおかげで花火をあげることができたようだ。

じっくり花火を堪能し、雰囲気を味わいし、人々の興奮を感じ、ようやく終わった。

みんなゾロゾロと並ぶようにして帰り始めた。警官隊もスタンバイしていたが結局何も起こらず、みんな整然と帰路に着く。
酔っ払いもけんかもない。
本当にすこぶる好印象である。こんな夜中に海外で出歩くことは危険以外の何ものでもないはずだが、電車も今日は夜中2時半まで走っており、安心してホテルへと帰れる。

KLはもう東京に勝るとも劣らない、アジアの一大先進都市である。
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