スパイスの効いた接客



東京には外国料理の店が多い。

中でもアジア系の店では、その国の人が経営し、従業員も全員その国の人であることが多い。
そしてそういった店に入った時、日本人が必ず感じてしまうのは、「店員の応対がちょっと・・」という事である。

ぶっきらぼうに感じてしまうのである。


接客マナーに関して言えば、東京は温かみがあって、丁寧で、とてつもなくいい雰囲気の店が多い。
そんな中で、もちろん習慣の違いもあるし、言葉の流暢さも関係してくるのだろうが、注文を取りに来た時に、「ナニ?」などと聞かれたり、「コレマズイヨ、コッチニシタラ?」と変な忠告をしてくれたり、「まだ決まってないんでもうちょっと待って下さい」なんて言うと、ポンと伝票を投げるようにテーブルに置いて、無言で去っていかれたり・・・。
決して怒っているわけではない。それが普通なのである。


先日、ベトナム料理店へ行ったのだが、食べていると、自分達の後ろを洗濯物をいっぱい持った店員が通り過ぎていった。
奥が自宅になっていて、店内を通って外へ干しに行ったらしい。
ちゃんとした良い雰囲気の店作りなのに、突如として「洗練されたサービス」とは程遠い「生活圏」へと様変わりを遂げるのである。

しかし、である。ここからが重要である。
しかしこういった店の味は往々にして、・・うまいのである!


ビックリするほどうまかったりする。本物なのである。
だからこそいつもお客さんでいっぱいなのである!!

もちろん接客が良いに越したことはないが、逆に愛想のいいアジア料理店に出くわすと、「味は大丈夫やろか?」などと変な心配をしてしまうようになってしまった。
失礼な話である。

そんなアジアンな店が、私は大好きである。
料理だけでなく店員の応対にも、日本には無いスパイスが効いている。
その全てに楽しませてもらっている。
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