「大阪」 vs. 「東京」


大阪人は自分たちの街や気質などを、よく東京と比較するようだ。

私は京都生まれの京都育ちだが、劇団・コント活動を大阪でやっていたこともあり、特にそういう芸能の分野から「大阪」と「東京」を意識せずにはいられなかった。
しかしそんな自分だけではなく、たまに京都に里帰りして関西のテレビを見ても「大阪」と「東京」が日本の2大都市であり、あらゆることが正反対である、などとおもしろおかしく取り上げている番組が多いのに気がつく。

反面、東京の人はどうかというと・・・。
「2大都市」などと全く思っちゃいないのである!

東京にとって大阪とは、札幌や仙台、名古屋や福岡と並列の地方都市である。
「大阪では2大都市の意識があってねぇ」なんて話を東京の人にすると、「へ〜、そうなんだぁ」と明らかに興味の薄いリアクションが返ってくる。

私も東京にいるのでやはり東京の感覚に同意できるようになった。
それどころか日本では東京だけが唯一、「中央」を背負った別次元の都市で、あとはみな一地方に過ぎないとさえ思うに至った。

全国くまなく回って見たわけではないが、あきらかな意思というか意識の違いを感じてしまう。
それはお店やデパートの対応であったり、芸能のレベルの高さや層の厚さ、サラリーマンたちの緊張感の高さや、真摯で真面目な人に対する評価など、あらゆる面で地方とは違いを感じる。

そして、東京で通用する人は全国どこへ行っても通用すると思う。
それは芸能においても一般の仕事においても。

だからといって、大阪のレベルが低いと言いたいわけではない。
大阪には全国民が束になってかかってもかなわないものがある。
それはやはり「キャラ」であり、「押しの強さ」や「我の強さ」、そして何より「人なつっこさ」である!!
突き放した物言いをしても、それでも伝わる大阪人の「人の良さ」はすばらしい。
そして一般人から芸人まで、私が大阪で見聞きした人々のキャラは、まぎれもなく最高に濃かった!
なぜなら東京で、「あの人のキャラにはビックリした」と言われる人に会っても、私は全くビックリしない。
そんなん大阪にいっぱいおるで、と思って終わりだ。

そして、笑いに対するセンス。これは逆に言えば、「サムい」と感じる感受性も豊かである。
これは大阪だけに限らず関西全般に渡って言えることかもしれないが、話に必ずオチを用意している。
しかし東京の人はそれを全く感じ取れず、話の途中で腰を折って平然としている。
フリから入っているので途中で折られると、自分が全くおもしろくない話をした事になってしまう。
もう少し考えてもらいたい。

「大阪」vs.「東京」。

やはり比較するのはおもしろい2大都市なのかもしれない・・・。
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